試着室で泣いたことがある人へ|好きな春服を「着ていい」と思えるまで
※ サイズ情報・着用レビューは個人の感想です。購入前に必ず公式サイトをご確認ください。
PR
試着室で泣いたことがある人へ|好きな春服を「着ていい」と思えるまで

カーテンの向こうから「どう?」って聞こえた
春の新作が並びはじめたショップで、友達と一緒にワンピースを手に取った。
白いフリルのワンピース。春らしくて、ちょっと甘くて、一目で「かわいい」と思った。
試着室に入って、腕を通して、背中のファスナーに手を伸ばす。
――上がらない。
何度やっても、あと数センチのところで止まる。鏡の中の自分の顔がどんどん曇っていくのが見える。カーテンの向こうから友達の声が聞こえる。「どう? 似合ってる?」
「ちょっと待って」と返しながら、必死にファスナーを引っ張る手が震えている。
あの瞬間のことを、わたしはずっと覚えている。
試着室が「怖い場所」になった日
あの日から、試着室がだんだん怖くなった。
カーテンを閉めた瞬間、小さな空間に自分と鏡だけが残る。照明はやたら明るくて、逃げ場がない。ファスナーが上がらなかったらどうしよう。ボタンが閉まらなかったらどうしよう。店員さんに「こちらのサイズしかないんです」って言われたらどうしよう。
友達との買い物も、いつからか苦しくなった。友達がするすると試着して「これにする!」と笑っている横で、わたしは「今日はいいや、見てるだけで楽しい」と笑顔を作る。本当は、あの春色のブラウスを試してみたかった。
好きな服はたくさんあるのに、それを手に取る勇気がどこかに消えてしまった。
ショップの前を通るたびに、ディスプレイのかわいい服を見て、心のどこかで「わたしが着るものじゃないんだ」とつぶやいていた。
好きなのに、好きだと言えない。着たいのに、手が伸ばせない。そういう日々が、しばらく続いた。
「自分のサイズで検索する」という買い方
転機はほんとうに些細なことだった。
ある夜、ベッドの上でスマホをいじっていて、なんとなく通販サイトを開いた。ずっと気になっていたブランドのページ。サイズの絞り込み検索があって、自分のサイズを入力してみた。
ずらっと並ぶ商品を見て、最初に思ったのは、「あ、こんなにあるんだ」ということだった。
店舗だと、ハンガーに掛かっている中から自分に合うものを探さなきゃいけない。でも通販なら、最初から自分のサイズがあるものだけを見ることができる。あの「合わなかったらどうしよう」という不安が、入口の段階でなくなる。
それだけで、服を選ぶことがこんなに楽しくなるんだと思った。
自分の部屋が、いちばん安心な試着室になった
通販で服を買うようになって、わたしの「試着室」は自分の部屋になった。
届いた箱を開けて、ゆっくり袖を通す。鏡の前でくるっと回ってみる。好きな音楽をかけながら、何度でもやり直せる。急かされないし、誰かに見られることもない。照明だって自分で選べる。
そして、ファスナーがすっと上がった瞬間。
「入った」。
たったそれだけのことなのに、胸の奥がじわっと温かくなった。鏡の中の自分が着ているのは、あの日手が伸ばせなかった春色のワンピースとよく似たデザインだった。
もちろん、通販にも失敗はある。「思ってた色と違った」「素材感がイメージと合わなかった」「やっぱりサイズが微妙だった」。でも、それは自分の部屋の中で起きることだから、あの試着室のカーテンの向こうで感じた惨めさとは全然違う。
返品や交換ができるショップを選べば、「合わなかったら返せばいい」と思える。その安心感があるだけで、「試してみよう」のハードルがぐっと下がる。
自分の実寸を測って、商品ページのサイズ表と照らし合わせて、レビューを読んで。そうやって自分のペースで選ぶ時間は、いつしかわたしにとっていちばん楽しい時間のひとつになった。
好きな服を、好きだと言っていい
これを読んでくれている人の中には、今まさに試着室が怖い人がいるかもしれない。
友達との買い物で笑顔を作っている人がいるかもしれない。
ディスプレイの前で立ち止まって、そのまま通り過ぎてしまう人がいるかもしれない。
試着室がつらいなら、無理に行かなくていいと思う。
今は、もっと自由な買い方がある。自分のサイズで検索して、自分の部屋で試着して、「これ、かわいいな」と思えるものを自分のペースで選ぶ。誰にも急かされず、誰の視線も気にしなくていい場所で。
通販が全部を解決してくれるわけじゃない。でも、少なくとも「好きな服を試す」という行為から、余計な緊張を取り除いてくれる。
わたしはまだ、お店の試着室に平気で入れる日と、ちょっとドキドキする日がある。完全に克服したわけじゃない。でも、「入れない日があっても大丈夫」って思えるようになった。それは多分、通販で何度も「好きな服を着る嬉しさ」を経験したからだと思う。
好きな服は、好きだと言っていい。着たい服は、着ていい。
その当たり前のことを、わたしはファスナーが上がらなかったあの日から何年もかけて、やっと自分に言えるようになった。
いつか試着室のカーテンを、何も考えずにさっと開ける日が来るかもしれない。来ないかもしれない。どっちでもいい。大事なのは、好きな春服を「着ていい」と自分に許可を出せること。
今年の春も、かわいい服がたくさん出ています。あなたが着たいと思った服は、あなたが着ていいものです。
関連記事
参考・出典
あわせて読みたい: 試着が難しいときは、実寸を確認してから買うのが安心です。サイズの測り方ガイドも参考にしてみてください。
スポンサーリンク
PR



